ウィーンで見たクリムトとシーレ!

こんにちは。
今年は、国内の何箇所かで、クリムトの作品が紹介されましたね。
僕も先日、豊田市美術館で鑑賞しましたが、この美術館ではかつて見たことのないほどの人の数に驚きまたした。
フェルメールが展示された時でさえ、こんなに人は来なかったのに・・・
クリムトをちょっとナメてましたかね。
駐車場の入庫待ちが50分、チケット購入の列で50分、
で、鑑賞したのは20分程度。
まさかこんなことになろうとは・・。

でも、十分楽しめました。
国内でも、こうして多くの方が美術に関心を持って鑑賞してくれることは、本当に喜ばしいことです!

実は僕は、昨年の夏にウィーンを訪問し、クリムトの作品もたくさん見てきました。
もう1年も経ってしまいましたが、せっかくなのでウィーンで見たアートについてご紹介したいと思います。

ウィーンという街の印象

まず、ウィーンという街の印象です。
雰囲気は、写真のような感じで、とっても綺麗!
写真中央の塔は、シュテファン寺院の塔です。
でもまあ、これは旧市街地で、観光地のど真ん中ですから、今のウィーンの街の本質を表しているかどうかはわかりません。
でも、公共交通機関は大変使いやすく、移動はとても快適でした。
買い物にも困りませんでしたし、とても快適に過ごすことができました。

ベル・ヴェデーレ宮殿で、クリムトとシーレを鑑賞!

ベル・ヴェデーレ宮殿

この旅の主目的は、美術史美術館のブリューゲルとフェルメールの鑑賞だったのですが、今回はクリムトとシーレを紹介します!
写真の、ベル・ヴェデーレ宮殿にて、作品を鑑賞しました。
写真は、宮殿の正面。トラムで簡単に移動できましたよ。

グスタフ・クリムト「接吻(恋人たち)」

クリムトといえばコレ!というのが写真の作品、クリムトの代表作「接吻(恋人たち)」です。
もう、日本では考えられないほど、オリジナルの前で観光客が記念撮影してました(笑)
この作品は、クリムトとエミーリエとのプラトニックな恋愛関係に根差す作品と言われています。
1908年から1909年の作とされ、1897年のウィーン分離派設立以降の作品です。
それまでクリムトが”仕事”として描いていた寓意画や歴史画と異なり、クリムト自身のオリジナリティがより反映された作品として見ることができますね。
クリムトというと、本作のような金箔を使った作品や多彩で鮮やかな作品が思い浮かびますが、僕はむしろ次のような風景画に目がとまりました。

クリムトの風景画

上記2点は、クリムトの風景画です。
クリムトは、学生時代に制作した小品を除くと、1898年までは1点も風景画を描いていないそうですので、これらは大変興味深い作品といえます。
色づかいがとても優しくて、個人的にはとても好きな作品です。
右側の作品「アッター湖畔のカンマー城 Ⅲ」は、今回来日していましたので、ご覧になられた方も多いと思います。
「接吻」とは、随分印象が異なるのではないでしょうか。

クリムトの肖像画

また、下記2点は「肖像画」です。
おそらく肖像画は、仕事として描いていたものと思いますが、「ゾニア・クニップスの肖像」は第2回分離派展に出品された作品です。
似たような構図で描かれていますが、筆致は随分異なりますね。
個人的には、「ゾニア・クニップスの肖像」の作風がいいですかね。

エゴン・シーレ

そして、エゴン・シーレです。
実は、個人的には、シーレには全く興味がありませんでした、ここで見るまでは。
シーレといえば、なんだかちょっとヘンな感じの人物画が思い起こされますが、あのテイストが好みではないのです、あくまで個人的に。
でも、彼のその、形態を独特に捉える感性で建物などの構造物を描くと、これまた本当に独特なテイストになるのです。
下記の写真の2点は、ベル・ヴェデーレ宮殿で見て、大変気に入った作品です。
こんな風に描いてみたいですね。

以上、今回は、クリムトとシーレの作品を紹介いたしました。
他にも、美術史美術館やフンデルト・ヴァッサーなど、興味深いアートを鑑賞してきましたので、次回にご紹介したいと思います!